チョコレートのおはなしが始まります
みなさんこんにちは。
イトバナシ代表の伊達です。
いつもイトバナシの活動を応援してくださり、
そして一緒にお楽しみくださっているみなさまに
大切なお知らせがございます。
私が学生時代に出会ったインド刺繍。
そこから始まった itobanashi は「糸からはじまる物語」を通して
つくる人もつかう人も豊かになるものづくりの実現を目指して
活動してきました。
顔が見える服づくり。
顔が見えるお店づくり。
いつの間にか距離ができてしまった
「つくる」と「つかう」の距離を少しでも縮めれたらと
現地職人やスタッフと知恵を出し合って
ひとつひとつ形にしてきました。
itobanashiを初めて7年、
法人化して5年を迎える2022年。
イトバナシは新しい分野でのチャレンジを行います。
それは、「食」分野でのチャレンジです。
コロナ禍で、海外での生産活動や日本国内での販売活動が制限される中で、自分たち身の回りにある人やモノ、コトに向き合う時間が増えました。
そして活動地域にある古民家を使った "ししゅうと暮らしのお店" や
手元にあるハギレを使った新ブランドHAREGIの立ち上げ、
そしてエンブロイダリーレースを使った新作シリーズの発表など
「あるものをよりよく使う」ことの大切さを痛感し、形にしてきました。
そんな中で、私たちイトバナシは
衣服だけでなく、食と住を含めた、暮らしに関わるさまざまな分野で
つくる人とつかう人の暮らしが豊かになるものづくりをしていきたいという想いが強くなりました。
そのタイミングで出会ったのが、こちらの建物でした。
奈良・五條の新町通りで100年続いたお餅屋さん "餅商一ツ橋" です。
インターネットで「奈良五條」と画像検索したら真っ先に出てくる
この町のシンボルともなっている建物です。
餅商一ツ橋は、5年ほど前に閉店しました。
五條出身の私も、小さいとき、ちょっと贅沢なおやつとして暮らしの中の楽しみのひとつに溶け込んでいました。
そんな餅商一ツ橋の建物は取り壊しも検討されたそうですが、
町のシンボルをなくしてはならないと、地域で会社を経営する田中郁子さん (現・株式会社ワンキュウファイブ 代表) が動き、改修が行われました。
そして、改修された餅商一ツ橋を活用する事業者の募集が始まり、
私は「この建物で何かをしたい」と、直感的に手をあげました。
100年もの間、奈良五條のこの場所で
ちょっと贅沢なおやつを届け続けてきた餅商一ツ橋。
その場所で、私たちは何ができるのか。
副代表の杉川が出したプランが
チョコレートでした。
カカオ豆からチョコレートまでを自分たちでつくる
bean to bar チョコレートです。
初めてそのプランを聞いたとき、正直、なんでチョコレート?と思いました。
でも、いつも直感的な私とは対照的に、杉川には餅商一ツ橋がチョコレート専門店になる青写真が描かれていました。
何よりもまず、餅商一ツ橋が奈良五條で築いてきた「ちょっと贅沢なおやつ文化」を引き継ぎたい。
そして、これからの時代のおやつ文化を創造していきたい。
これからの時代のおやつは、
食べる人だけの喜びではなく
ひとつのおやつに関わる全ての人の喜びになるものであってほしい。
現代社会でのちょっと贅沢なおやつ。
イトバナシは伝統的な刺繍が残る途上国で活動しています。
そして、伝統的な刺繍が残る途上国には、ほとんどの国でカカオ豆が栽培されています。
さらに、杉川の専門分野は超分子化学 (分子集積化学)。
実はチョコレートは脂質の集まり方でその味が決まる、
化学にとても近い食べ物のひとつなのです。(杉川談)
色々なものがつながり
「餅商一ツ橋で事業をするなら、チョコレートしかない」
と、杉川は力説しました。
そうして出されたプランは、無事採択され、餅商一ツ橋の建物を使わせていただけることになりました。
そんなこんなで始まった、イトバナシのチョコレート事業計画。
今、2月のオープンを目指して、知恵と工夫で、ひとつずつ形にしていっています。
糸から始まった itobanashi の物語は
チョコレートへと引き継がれます。
そして、チョコレートから、また新しい物語が始まります。
イトバナシが手がける bean to bar チョコレートのブランド名は
chocobanashi - チョコバナシ -
どうぞよろしくお願いします。
chocobanashiのことは
専用のインスタアカウントでお伝えしていきます。
@chocobanashi
ぜひ、フォローください。
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久しぶりの長文投稿にお付き合いいただき、ありがとうございました。
イトバナシはこれからも、出会った地域や人、建物などとの関係を大切にして
その土地の文化や伝統を大切にした事業作りを行なっていきます。
2022年。
新しい事業づくりからスタートしたイトバナシを
引き続きよろしくお願いいたします。