People's Story vol.1「エシカル」を今よりも楽しく面白く
Itobanashiのあかりです!今回のPeople Storyは当社代表の伊達を紹介します。
インドに魅せられ大学院在籍中に起業。インドと日本国内の職人たちとともに、ものづくりを初めてから一年が経った今、原点やこれまでの軌跡、これからの目標などを語ってもらいました。
布・針・糸から広がる可能性
大学1年生の頃からインドに興味を持ち始め、長期の休みがあれば何度も旅行していました。様々な形でインドを訪れる中で、女性支援のNGOで縫製の職業訓練が行われていることや、商品の製作に関わる問題があることを知りました。そこで現地の女性の内面的、経済的支援をファッションショーの開催を通じて行いたいと思い立ち、奨学金制度を活用し半年間大学院を休学してインドに向かいました。
現地の職人さんたちと出会い、これまで以上に刺繍を魅力的に感じるようになりました。元々刺繍の素朴な感じが好きだったのですが、布と針と糸さえあれば、どこにいても、どんなに貧しい人にもたくさんの可能性が秘められいることに気づきいたんです。また、カンタ刺繍などのように刺繍によって先祖代々の歴史や文化が継承されていることを知り、ますます好きになっていきました。
大学院で起業を決意したきっかけ
留学開始から3か月目で、ファッションショーの開催を実現できました。ただ、当時は資金集めが本当に大変で、クラウドファンディングや留学生奨学金だけでは成り立たなくて。資金面の問題に直面してから、次第に自分の稼いだお金で面白いことをやっていきたいと思うようになりました。
ショーがひと段落つき、日本のビジネスコンテストに応募しました。幸いそのコンテストで優勝することができ、そこで頂いた賞金と協力してくださった方々のお陰で、帰国後にイトバナシを会社として始めていくことになりました。
2018年9月で1周年。大きな出来事はメンバーとの出会い 1周年を迎え、気づいたら時間が経っていたという感じです。やっていることの量は多くなかったと思うんですけど、お金のことや会社の書類のことなど慣れない作業が多く、すごくあっという間の1年でした。百貨店でのポップアップストアの開催や取扱店舗数を増やしていけたことは大きな財産だったし、何よりitobanashiのチームができてきたことが今年一番大きかったかなと思っています。
現在は社員2人に加えて顧問、Webデザイナー、インターン2人に主に関わってもらっているのですが、最近は私が入らなくても議論が交わっていることがあって。 今までは私の意見を待つ形が多かったんですけど、みんながイトバナシのこだわりをちゃんと考えて発言してくれている状態になっていることを感じられて、頼りになるメンバーでありがたいなと思っています。
今後は地元・奈良で活動の幅を広げたい
将来は国内に留まらずアジア圏など海外にもお店を増やしていきたいと思うのですが、まずは自分の地元である奈良で出店したいです。実は奈良とインドはシルクロードを通して繋がりがあります。奈良に古くから伝わる刺繍と掛け合わせた商品も作っていきたいと考えています。インド刺繍と奈良のコラボ、実現させたいですね。
また、これからインド刺繍に加えて南米やアジアの少数民族の刺繍に触れる機会ができればいいなと思っています。自分自身も旅が好きだから、拠点は奈良に置きつつ移動しながら新しいものと出会う、という行動はずっと続けていきます。その中で、それぞれの民族にある歴史や生活の背景が表されている刺繍だったり、独特なデザインだったり、これからもたくさんの発見をしながらものづくりをしていきたいです。
つくる人とつかう人の暮らしを豊かに
itobanashiが、たくさんの人にとって夢を見つけられる場、元々持つ魅力を引き立てられる場であればいいなと思っています。ものづくりには自分だけでなく周りも豊かにできる力があって、気分を上げてくれたりほっこりさせてくれたり、内側からも豊かになれるもののひとつだと信じています。
ものを作ることによって自分を表現し、評価してもらえることでまた頑張れる。そしてそれを受け取った人たちがそれぞれに感じてくれることが増えていく…itobanashiのビジョン「つくる人とつかう人の生活を豊かに」の通りですね。常に意識してきたことだけど、最近は前よりもっと自然に体現できるようになってきた気がします。
”エシカル”を、今よりも楽しく、面白く
エシカルやフェアトレードって結構もうみんなの意識の中にあって、だからそれだけじゃ足りないなと思うんです。それ以上に面白くありたいし、楽しく続けていきたい。職人に対しても、自分の刺繍の技術がこんなに日本のお客様からすごいと言われていること、愛されていることがどんどんモチベーションに繋がるといいなと思います。
当たり前のことだけど、技術の質や仕組みはいいものを提供し続け、そこにプラスしてもっと人の温かみを感じられるブランドにしていきたいです。 これからも楽しく仕事をする人でいたい。自分が一番楽しみながらやることが大事だなと思います。